「マンションの繕積立金が足りない①」で説明したように、多くのマンションでは修繕積立金が不足している状態にあります。国土交通省が実施している2018年(平成30年度)のマンション総合調査では、計画上の修繕積立金の積立額に対して現在の修繕積立金の積立額が不足しているマンションの割合は34.8%と報告されています。この調査は「計画上の積立金額」に対してなので実際には、もっと多くのマンションで修繕積立金が不足していると思われます。

 

 マンションはおおよそ12年周期で大規模修繕を行い2回、3回と回を重ねるごとに修繕の必要な箇所は増え、修繕費がかさむようになります。修繕積立金が足りない場合には、前もって積立金を値上げする、修繕時に一時金を徴収する、修繕を先延ばしにする、修繕する箇所を減らす、しかありませんが、例えば月々の修繕積立金を値上げしようとしても簡単なことではありません。反対する区分所有者を説得していかなければなりません。しかし、値上げを検討する前に出来ることがあります。管理会社と交渉して、月々支払っている管理委託費や普段の小規模な修繕にかかる費用等を見直すことで、値上げ幅を圧縮出来る可能性があります。経費を極力圧縮したうえでの値上げであれば組合員にも理解していただける可能性は増します。

 

 ただ、多くの管理組合の理事は輪番制で、しかも2年の任期に加えマンションの管理業務の知識がない方がほとんどなので、どうしても在任中は管理会社に任せっきりで、管理会社の言いなりになってしまいます。任せっきりにしていると、結果的に割高な工事費や修繕費、点検費を払うことになります。例えば大型の配電盤や水道水を各戸に供給するモーター等の付帯設備の点検や修繕工事、清掃、敷地内の植栽に関わる経費等々ほとんど全てが管理会社の息のかかった業者に発注されていて、その業者から管理会社がマージンを受け取っている可能性があるからです。そういった業界の体質があるので、管理会社の息のかかっていない業者に見積もりを出すと経費が劇的に下がる場合が多いのです。管理会社が関連業者以外から見積もりを取ることを拒否する場合は、不都合な事があるからです。その場合は思い切って管理会社を変更することも検討した方が良いのではないでしょうか。

 

 区分所有者や管理組合の理事はほとんどがマンション管理の素人ですし、時間もないない中で管理会社の紹介以外の会社を探して見積もりを取ることはハードルが高いことです。その結果、管理会社の言いなりで、好き勝手にさせてしまっているのが現状なのです。

 では、どうすればよいのでしょうか?一番良いのは、国家資格の「マンション管理士」に依頼して管理会社と管理組合の間に入ってもらいアドバイスをもらうことです。経費は掛かりますが、大切な修繕積立金や管理費が管理会社のいいようにされている状態を改善して、経費以上の経済効果がでます。マンション管理のプロが入ることで管理会社にも緊張感が出ます。そして管理会社の提案や、工事費や修繕費の妥当性をしっかりと適切に判断して出費の無駄を大きく削減することが出来ます。大規模修繕が目前に迫ってからでは遅いです。将来の大規模修繕に備えて早い段階から準備を行いましょう。修繕積立金のことで不安のある管理組合の理事の方は、気軽にご相談ください。弊社は多くの事例から、それぞれのマンションに最適なアドバイスを行います。

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